“いつものやつ”を、ちょっと多めに ローリングストックをはじめよう!

ある日のこと。スーパーマーケットで ルーペンが、だれかと電話をしながら お買いものを しています。
「もしもし、ボスですか? この間 食べて おいしかった あのカレー、なんていう しょうひん名でしたっけ? ……あ、ありがとうございます。では、また」
そこへ、同じく買いものをしにきた シータンとソータンが 通りがかりました。
「あ、ルーペン! お買いもの〜?」

「お、シータンとソータン。こんにちは」
ルーペンは そうあいさつをすると、
「今日は、家にストックしている しょくりょうひんや にちようひんを 買い足しにきました」と説明しました。
「ストック……?」
聞きなれないことばに、首をかしげる シータンとソータン。すると すかさずルーペンが
「はい。いつも食べている食べものや、電池、しょくひんラップ、トイレットペーパーといった よくつかうものを、少し多めに買って、家においているんです」とつづけます。
「へ~! でも、なんで、『少し多め』なの?」

「それは、ですね……」
いつもは たんたんとした ちょうしで 話すルーペンが、ことばをためるようにして、少しゆっくりと 言いました。
「じしんや台風などで お店に行けなくなったり、電気や水が つかえなくなったりしたときのことを考えて、そなえるためです。この“いつものやつ”があれば、もしものときも安心!というわけですね」
「お~!」
「いつものやつ~!」
「ぼくたちも、それ、やる~!!」
シータンとソータンは、ルーペンの話を聞き、ワクワクしたように言いました。
「ポイントは、“いつものやつ”を『ちょっと多めに』買い、そして『つかったら 新しいものを買い足す』ことです」
ルーペンは 人さしゆびを ピンッ!と立てて、こう ふたりに アドバイス。ストックの仕方について でんじゅすると、また、お買いものへと もどっていきました。

そして、数日後──。
シータンとソータンは なかまたちを広場にあつめて、「“いつものやつ”コレクション」を ひらきました。
「わたしたちの“いつものやつ”はこれ!!」「グミでーす! カラフルでかわいくて、シータンと いっしょに食べるのが 楽しいんだ!」
「わたしの“いつものやつ” はこのカレーです。あたためずに食べられるので、電気がつかえないときでも だいじょうぶ。なにより とっても おいしいんですよ。わたしも ボスも だいすきなカレーです」
「ぼくの“いつものやつ”はこれ! トイレットペーパー! リサイクルされた紙から 作られているんだ!」
ほかのなかまたちも“いつものやつ”を見せ合って、「こんど食べてみる!」「つかってみよう!」と楽しそう! みんなも おうちの人と “いつものやつ”を たしかめて、ちょっと多めのストック、ぜひはじめてみてね☆