あっ、ヘルメットを忘れちゃった!? じてんしゃにのるときのルールって?
新年があけた みらいたうん。
テンビーロウと コキノリンとで、はつもうでに 行くことになりました。
家から じてんしゃを おして出てきた テンビーロウ。そのすがたを見て、コキノリンが話しかけます。
「あけましておめでとう! あれれ、テンビーロウ、ヘルメットは?」
「……え?」
するとテンビータ父さんが、あわててうしろから走ってきました。
「テンビーロウ~! ヘルメット、わすれてますぞよ~!!」
「あっ! ごめんなさい、お父さん!! ……でも、ヘルメットってめんどうだなあ」
それを聞いたコキノリンが、テンビーロウに言いました。
「じてんしゃにのるときは ヘルメットをしたほうがいいよ。ぼく、このあいだ、じてんしゃに のっているときに よろけて、でんちゅうに 頭をぶつけちゃったんだ。でも ヘルメットをかぶっていたから、けがを しないで すんだんだよ」
「それは たいへんでしたね」とテンビーロウ父さん。
「コキノリンの言う通りですぞよ、テンビーロウ。じてんしゃに のるときのルールは おぼえていますか?」
「そうだった、まずはヘルメットをかぶる、からスタートだった!」
ヘルメットをかぶって、ふたりは どうろを ゆっくりと走りはじめました。
「まがり角だよ。いちど止まって 車が来ないか かくにんだね!」
「おうだん歩道だ! 青になっても車が来ないか、かくにん、かくにん!」
「じてんしゃって きもちいいね~!」
そうテンビーロウが じてんしゃにのりながら コキノリンに話しかけた しゅんかんのこと……。
「あぶないっ!!」
なんと、目の前を歩いている人と ぶつかりそうに!!
「ごめんなさい!」
テンビーロウは すぐさま じてんしゃを止めて あやまりました。
「じてんしゃに のるときは、自分の あんぜんだけでなく、ほかの人の あんぜんも考えなきゃいけないんだね。だれかを きずつけないように、気をつけなくちゃ……」
あやまるテンビーロウを見て、そうぽつりとつぶやくコキノリン。
それからふたりは、しんごうや 車だけでなく、まわりを歩く人や じてんしゃをよく見て、気をつけながら じてんしゃを こぐようになりました。
そして、ついに、じんじゃに とうちゃく!
「この1年が、けんこうで あんぜんな 1年になりますように!」
おいのりを すませたら、こんどは家へともどります。
「すっかり くらくなっちゃったね。さあ、ライトをつけて帰ろう!」
「帰りも気をつけて うんてんしよ~!」
いつの間にか あんぜんうんてんが みについたテンビーロウとコキノリン。ルールをまもって、あわてず、のんびり。冬の つめたくきもちいい風を あびながら、あたたかい わが家へと むかうのでした。